元村りか【戦うものたちへのゴスペルがライブハウスをうならせる】


元村りか:地中から這い上がるための歌

激しい立ち上がり。
地下のライブハウスが震源地のように震える。
歌声が響きわたり、6本の弦が唸りを上げる。

待ってましたと喜ぶお客さんに祝福を。
光さす方へと這い上がるためのサウンドトラック。

悩み、苦しむ人たちへの、当たり前すぎる返答は「やってみなきゃわかんないだろ!」
元村りかは煽り、殴りつけるように歌う。

自身を鼓舞するかのように。
観客を奮い立たせるために、歌う。

 

元村りか:叩きつけられる言葉は誰に向かっているのか?

ジャキジャキのギターも、爆発しそうな歌も、誰かに向けられているものだ。
と、同時に、歌う彼女自身を奮い立たせ、もっと高みに上っていくための「気合いの張り手」のように見えた。

自分がまず、高く登らなければ、そこから見る景色を掴まなければ、誰かを楽しませることなんてできない。
自分がまず生きることを感じなければ歌はとどかない。

当たり前に過ぎていく毎日の、本当はもっと大事にされなくちゃダメな感情や言葉を、拾い集める。
埋もれてしまった「輝き」を元村りかは掘り出していく。

03-02

 

元村りか:さびしさを理解する。

さびしさを理解する。理不尽を理解する。
去るものを理解する。
届かないことがあることを理解する。

伝えられない・・・。
伝えようとすると、伝わらなさに傷つく。どうしようもなさにもがく。
ライブハウスに来てくれて、歌を聞いてくれてる人に祝福を。

でも、体をかわして、すれ違う人にも誠実であろうとする。
今ここで真っ正直に生きようとすると、殴りかかることが一番優しいことなのかも。

彼女を叫ばせるものは何だろう。
それは僕らには見えてるのだろうか?

03-04

 

元村りか:トップノートの響きがアイルランドの戦士のよう

カポをつけて、高音部キラキラと鳴らす歌がとても良かった。
北欧の冷たい空気と、熱い魂を感じた。

違いを認める。個人を認める。
新しさを求めて、古さを認める。

you take your way
i take my way

僕にはそんなメッセージをが届いた。

ステージからまっすぐに客席を見下ろし、叫び、唄わせ。
リズムを撮らせ、躍らせる。

彼女が見る景色はどんなものだろうか?
23歳の彼女から見える世界は、51歳の僕は違うのだろうけど。

 

殴って、目を覚まさせてから、しっかり抱きしめる。
元村りかの愛し方は、これだけだ。

 

 

03-01